雑記 - Super-Multi-Coated Takumar 6x7 1:2.4/105 Diff

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1971年にリリースされた、67中判の標準レンズ。前モデルの Super Takumar 6x7 105mm と光学設計は同じらしいが、多層コーティングされたもの。
5群6枚、9枚絞り、最短撮影距離 1m、フィルタ径 67mm、91.5x60mm、628 g。
[[Super-Multi-Coated Takumar 1:1.4/50]]と同じく、後群の一部に酸化トリウム含有のレンズを用いた、いわゆるアトムレンズ。

[[Asahi Pentax SV]]と[[Super-Multi-Coated Takumar 1:1.4/50]] を購入した翌々週、またまた可部のキタムラさんのジャンクコーナーをみてみたら、今度はバケペンと 6x7 レンズなどが追加で入っている… 先週は [[Asahi Pentax K2 (Black)]] があったし、いったい何なんだ、この店は ^-^;; (褒めてます)

何本かあった 6x7 レンズの中に標準レンズの 105mm があった。6x7 の標準レンズ、中古カメラ屋さんなどでは単独でほとんど流通しておらず(最近のフィルム人気もあって)手に入れるのが難しい。というわけで、目を輝かせせながら早速レンズの状態を確認。

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ふむふむ…かなり使い込まれていて、鏡筒の塗装ははげているし、レンズの黄変もかなり進んでいる。(色バランスが狂うので)そのままでは使えない状態。ただ、レンズ自体に傷やカビなどはないのは大きなプラス。絞り指標が緩んでズレていたが、絞り機構やヘリコイド自体の動作は問題なさそう。これなら何とかなりそうだと判断。貴重な標準レンズ、しかもお値段が 1k とお手頃だったので迷わず購入。

持ち帰って早速黄変の進んだ後群のみバラしてみた。(できるだけ当時のままの状態を保ちたいので、問題ないところはできる限りバラさない方針。)見ての通り見事に黄変していたので、ひとまず日光浴させることに。

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あとは鏡筒周りの塗装剥げをどうするか。触っているだけで塗装がぽろぽろ剥がれて汚らしいのだけど、これの処理が結構面倒な気がする。鏡筒を表面処理(アルマイト処理かな)した上で黒塗装しているようにみえるが、表面処理を痛めずに黒塗装だけを落としたい。→ 一瞬全バラして何かの溶剤で剥がそうかとも思ったけど、やはり必要以上にバラすべきでないと考え、地道に粘着テープでペタペタ&アルコール入りウエスで拭き取り、剥げかけた塗装のみをきれいに取り除くことができた。というわけで塗装関連はひとまずこれでいいことにしよう。絞り指標のズレは、指標を固定する小さな芋ネジ 3本を緩めて調整。あとは後群レンズの日光浴が終わった後に組み直せば完了だ。ただ、もう冬なので日差しが弱く、なかなか日光浴が終わらない ^-^;;

(2018年 1月初旬)黄変レンズをじっくり窓際日光浴させた後、レンズをきれいにして組み上げる。これでいつでも持ち出せるぞ〜。

(2020年暮れ)バケペンと一緒に売却。

!サンプル
サンプルといっても、きちんとスキャンしたものではないので参考まで。ルーペで見たら、もっときれいに写っている。

ライトボックス代わりの iPad の上に置いて、三脚固定した KP + DFA50mmMacro で撮ったもの。フィルムの平面はきちんと出してないし、レンズの角度もアバウトなので参考までに。そのうちきちんとスキャンしたら入れ替える。(かも)

 {{attach_view('takumar6x7_105_sample.jpg')}}

ちなみに、iPad をライトボックスにするのは一般にお勧めしない。何故ならば、たとえ Retina ディスプレイだとしても、ルーペで見れば液晶のピッチがきれいに見えちゃいますから。あくまで簡易な代用品と思うべし。フィルムと iPad の間に半透明のフィルムを挟めばマシになります。