Super-Multi-Coated Takumar 1:1.4/50

スクリューマウント時代の銘玉。SP のセットレンズ('71〜'72頃?)だったらしい。基本設計は風巻友一さんと高橋泰夫さんによる 1966 年の US3451745 "Large aperture seven-lens objective lens system" (特願昭39-073962 大口径写真レンズ)だろう。 6群7枚(変形ダブルガウス型)、S-M-C 7層コーティング、8枚絞り、最短撮影距離 45cm、フィルター径 49mm。高屈折率・低分散な特長を有する酸化トリウム含有レンズを一部に使っている、俗に言うアトムレンズ

2017年晩秋、ジャンクコーナーにて Asahi Pentax SV を手にした際に、何かレンズがないと困るからと、すぐそばにあったこのレンズ(なんとワンコイン!)を合わせて購入した。長らくスクリューマウント沼に嵌まらないように遠ざけていたので、これが初の M42 マウントレンズだったりする。ただしジャンクだから、きちんと使える保証はない。(購入時の話)

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状態は、、、レンズが黄変しているのはともかく、ピント環が思いっ切りずれているわ、絞り動作が安定しないわ、誰かが弄った形跡も。ただワンコインと安かったので、最悪レンズの構造調査・分解の練習台になればと考えて購入した。

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様子見のために軽くバラしてみた。パズルのように構造を考えながら組み付け方を調べたところ、前にバラした人がいい加減に組んだために距離環の狂いや絞り動作の不良が起っていたと判明。レンズ自体は無傷だったので、きれいにしてちゃんと組み直せば利用可能にできそうだ。(たぶん)

とりあえずレンズの黄変を解消するためにバラしたレンズを窓際に置いている。(黄変していると思われるレンズは後ろの三枚。特に後ろから3枚目の貼り合わせレンズの黄変が強い。) 既に晩秋で日差しが弱くなっているから窓際に置いているのでは難しいかも。(外に出せばいいかもしれないけど、光り物だけにカラスに持っていかれそう ^-^;;) Blacklight を買った方がいいかもしれないなぁ、それほど高いもんじゃないし。→ というわけで、395nm の紫外光を出す LED ライトを購入してみた。さて、どうなることか。

3日ほど、窓際日光浴 & UV LED 照射した後↓

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まだ十分ではないけれど大分黄変が取れたので、この後仮組みしてみた。当初問題のあった絞り動作や距離環も全く異常ないことが確認できた。(やったね!)

さらに窓際日光浴で黄変除去したレンズ(最初と同じように並べてみた↓)まだ少々色が残っているけど、組み上げた後に KP で試写してみたところ色被りはなさそうだったので良しとする。

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組み上げたレンズを SV に付けてみたもの

 Asahi_Pentax_SV+S-M-C_Takumar50-2.jpg

このレンズ、ほんと掘り出し物だったなぁ。初の Takumar レンズがこのレンズで良かった。(おかげでスクリューマウントレンズ沼にはまらずに済みそうな気がする :-p)これも何かの縁、今では作ることができないものだし大切にしよう。

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(2023.05)HD PENTAX FA50mm F1.4 が発表されるという噂が。このレンズの系譜は続いてほしい…

(2023.05.17)HD 版とフレアを出やすく調整した Classic 版が発表された!このレンズの系譜はまだまだ続くぞ!素晴らしい!