雑記 - Minolta Hi-Matic Diff

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(ジャンクで入手し、現在修理中自前修理

1962年発売。写りの良い Rokkor-PF 45mm F2 搭載Hi-Matic 使用書より引用
""ミノルタハイマチックは、最新の理論から生まれたハイクラスのEE
PFは5群6枚の意自動露光、セレン光電池による自動露出 EE 機能付き距離計連動式カメラです。
""去る2月20日宇宙旅行に成功したフレンドシップ7号で各国の一流製品をおさえて宇宙撮影に選ばれ青色の天界を鮮明にとらえてきました。
""日本カメラの代表として宇宙探検に参加したことは
カメラ技術の世界最高水準をゆくことを実証したものでしょうHi-Matic の初代機。
初めて宇宙を飛んだカメラとして有名。Hi-Matic シリーズで電池を必要としないのは(たぶん)この初代だけカメラですもんね電池を使わないフィルムカメラっていいですねなんとも誇らしげです :-)

*[[Astronaut Still Photography During Apollo (NASA)|https://www.nasa.gov/history/astronaut-still-photography-during-apollo/]] の Before Apollo の節
*Hi-Matic と Ansco Autoset については、こちらのコラムが詳しい→ [[minolta HI-MATIC と Ansco AUTOSET|https://autowide12.com/column/minolta-hi-matic-ansco-autoset/]]

1962年3月発売。Rokkor-PF 45mm F2 搭載(PFは5群6枚の意)、セレン光電池による自動露出 EE 機能付き距離計連動式カメラ。シチズンユニE(M-11EB)シャッター、EV7.5-17、B。138x83x66mm、730g。Hi-Matic の初代機。上述のように、初めて宇宙を飛んだカメラとして有名で、これによりその後 20年にわたって様々な Hi-Matic シリーズが作られたそうだ。Hi-Matic シリーズで電池を必要としないのはたぶんこの初代だけ。電池を使わないフィルムカメラって好きです。重く大きめなのが残念ですが、この時代は存在感のある重いカメラが流行っていたらしいので仕方なし ^-^;;

 {{attach_view('Hi-Matic_top.jpg')}}

福岡に出張の折、天神のカメラ屋を巡っていた時に遭遇。(どうでもいいが、天神の店は何というか店の雰囲気が。。。しっくり来なかったなぁ、どこの店も。。。場所柄だろうか?)
シャッターが全く切れないという正しくジャンク品(なのでもちろん廉価)。
歴史的にも価値のあるカメラだし直して使ってみたい。
以前ジャンクで買った Hi-Matic F などと違って(水銀)電池を使わないというのが魅力使わないというのは大きな魅力だと思う(と思うのだけど、あまり初代 Hi-Matic の記事を見掛けないのは何でだろうかなぁ?)

ホテルに持ち帰って落ち着いて試してみたところ、どうやらセレンは生きているようだ。やはり問題があるのはシャッター周りだけだけど、これは何をやらかしたんだろうか。シャッター羽根が粘っているだけじゃなさそうな予感。Repo と同じように、前に誰かが開けてしくじったパターンかなぁ?部品が無くなってたり、変形したりしてなきゃ良いんだけど。(後述しますが、みごと変形してました... 部品の欠落は無かったのは幸い。)

(2019/03/18 出張後)構造を確認しながら少しずつ外して観ている。案の定、過去にバラされたことがある(たぶん複数の人が開けてるんじゃないかな)ようで、シャッターユニットを制御するカム円盤が妙に歪んでるし、鏡筒を固定するネジも変にグラグラに緩んでいる。ひとまずシャッターユニットを取り出すところまでは手順が分かった。組み方も概ね理解。ただし Citizen のシャッターユニットの動きがよく分からない。絞り羽根を清掃してやればいいはずだが、それはまた後日。慌てない慌てない。

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(2019/04/07)一仕事終わったので、シャッターユニットについて調べ直してみる調べてみる。チャージするとココが動いてシャッターを押すとこうなって、、、と動作を検証してみたところ、ある小さな金具が金具(下参照)が曲がっていることが原因らしいと分かる。それを修正してみたら、おぉぉ、うまくシャッターが切れるようになった!

 {{attach_view('Hi-Matic_4.jpg')}} ここの金具がひん曲がっていた

このカメラは カメラには使い方にちょいと作法がある(シャッターチャージしないと動かないところがある)のだが、それを知らずに無理やり動かした人がいたんじゃないかと想像。その結果、シャッター動作に関係する件の金具が曲がってしまい正しく動作しなくなった。その後(ほかの誰かが)内部を開けて直そうと試みたが直すことができず売り飛ばされ、、(これを傷の入り具合からこれを数回繰り返し返しているだろう)、、といったところだろうか。

ともかく、シャッターは切れるようになったのでシャッターが一応切れるようになったので、復活の目処がたった。
あと外装やレンズ周りの掃除の他、セレン露出計周りの動作が少し不安定(時折針が振れない)なので、そこを修正をしてやればいいはず。慌てずのんびりと時間を掛けてきれいに直してやろう。私がちゃんと直すからね > Hi-Matic

 {{attach_view('Hi-Matic_1.jpg')}}

 {{attach_view('Hi-Matic_2.jpg')}}

(2019/04/08)不安定だった露出計周りをチェック。シャッターボタンを押した際に露出計の針を固定する軸の動きが渋かったのが原因だったので、極々僅か注油して馴染ませることで解決。また、クリーニングペーパーを利用して、ファインダー周りを傷めない程度に清掃。残るはレンズのクリーニングと遮光くらい。

それにしても、この自動露出の仕組みが面白い。セレンメーターの針の動きをシャッターの半押しで固定して、その針の位置を使ってシャッター機構を制御するという制御するというものなるほど見事な工夫だな。

(2019/04/09 朝)天気の良い朝、出勤前に屋外に持ち出してシャッターの動きを確認してみると、、、あれっ?高速シャッターになる状況でシャッターが開いていないような。。。まだレンズシャッター羽根に粘りがあるのかもしれない。
(ちなみに、日陰側にカメラを向けてシャッターを押すと、シャッター羽根は開く。明るさにも連動してシャッター羽根の開き具合も変わるので、高速側だけの問題だと思う思っていた。実はそうではないことが後々判明。)

(2019/04/09 夜)ASA 感度を上げてやれば擬似的に光量を多くすることができるのでは?と考えて試してみたところ、、、あれ、ちゃんと羽根が開いてる。
考えてみれば、今朝試した時は太陽光が直接セレン光電池に当たるような状況で試しちゃったんだよなぁ。あれが不味かったのかも。もしかすると光量が Lv 17 を大きく超えてしまう場合には、安全のためにシャッターが閉じたままにするということかもしれない。(ほんとかな?→間違いでした
もうちょっと普通に試してみる必要があるな。

レンズのクリーニング。照明にかざしてみると、前玉に小さな細かい傷がたくさんあることに気付いて少々がっかり。でもまぁ、多くの人の手を渡ってきたであろう経歴を考えれば仕方のない話か。(しかし PENTAX のコーティングは丈夫なのですね。古い takumar レンズでもこの手の傷にはあまり記憶がない。たまたまかもしれませんが。)

(2019/04/11 夜)いろいろ動作を試してみるが、やはりまだシャッター羽根の挙動が怪しい。本当はシャッター羽根までバラしたいところだけど、[[こちら|http://supreme.way-nifty.com/turismo/2006/06/minolta_himatic_e4ce.html]]を読んだ感じでは癖のあるシャッタユニットのようなので止めておこう。(実際確認してみると、上記リンク先の方が書かれているように、シャッタ羽根を分解するにはシャッタユニット側から伸びたシャフトに刺さったピン 3本を抜かないと駄目で、そのピンを抜くのが難しい作り。何というか整備性が悪いなぁ、)ベンジンとボロン(鍵穴のクスリ)を追加で買っておいたので後日使って試してみることにするかなぁ。ワインも飲んで少し酔ってるし、のんびりのんびり。

(2019/04/13 朝)土曜日の朝、洗濯物をしている間にベンジンで掃除してみる。いくらか動きが改善したような。。。うーん???まだだなぁ。

(2019/04/14 夜)羽根とそれを動かすユニットの粘りがまだあるのだろうと考えて、容赦なく洗浄剤をジャブジャブ使ってみる。いい感じになってきたかも?うーん、、、やはりなんか変な気が。(ボロンを使うのは奥の手なのでできれば避けたい。→この辺りで慌てずに立ち止まったのは正解だった。)

(2019/04/17 夜)長らく羽根の粘りを疑ってアレコレしていたのだが、どうにも辻褄が合わないことが続いたので、初心(?)に返ってシャッタ周りの動作を見直してみた。その結果、シャッターユニット内部のバネが一つ外れていることが動作が不安定な一因だと判明。(ギヤやカムに隠れていて気付かなかった。)分解当初の写真にはこのバネがかろうじて引っかかっている様子が写っていたので、動作確認しているうちに外れてしまったのだろう。しかもシャッタユニット側の動きが渋いところがあったために偶然動作していたということも相まって話がややこしくなっていたみたい。(シャッタユニットを全バラしていればこういう間違いはなかったのだろうが。)遊んでいるバネを戻すためには、シャッタユニット自体を少し分解してやる必要がありそう。
急ぐものでもなし、慌てずのんびりといこう。(慌てるとろくなことがないからね。)

 {{attach_view('Hi-Matic_5.jpg')}} 見えにくいが、ここにかかるバネが外れていた

(2019/04/23 夜)シャッターユニットを一部分解して、問題の外れて遊んでいたバネをしっかり掛け直す。これでシャッターユニット単体での動きは解決。さらに加えて、底板を外し巻き上げクランプからシャッターユニットを駆動する部分を微調整することによって、安定してシャッターユニットが巻き上げられるようにした。(この調整がもう一つの隠れた問題だった。)

 {{attach_view('Hi-Matic_8.jpg')}} この2本のネジを緩めてシャッターユニットの巻き上げ具合を微調整

セレン露出計に当てる光量を加減することで低速側から高速側まで安定してシャッター羽根が動作することを確認。のんびりと修理を楽しんでいたこともあり随分と時間が掛かってしまったが、これで正常な状態に戻すことができた。あとはレンズユニットを組み直し、遮光材を付け、全体的にきれいにしてやればいいだけだ!ゴールはもうすぐだ。

(2019/04/24 夜)再度各部をきれいにしながら最終組み立て。遮光材を各部に施し、修理完了!レストア作業、楽しかったなぁ♪

 {{attach_view('Hi-Matic_7.jpg')}}

(2019/04/29)テスト撮影の前に出す前に、距離計のズレが気になったので修正。像が左右上下が一致するようにきちんと調整。
というわけで、もう手を入れるところは一切なくなったので、あとはテスト撮影でフィールドに出よう。(今日は雨なので明日以降)


レンズのクリーニング。照明にかざしてみると以下前玉に小さな細かい傷がたくさんあることに気付いて少々がっかり。でもまぁ、こればかりはこれまでの経緯試写の結果上述の推測フィルムをスキャンしたものを考えれば仕方のない話
しかし PENTAX のコーティングは丈夫なんだなぁ
高速シャッター側が遅いためかセレンの劣化なのか、屋外で露出オーバーな結果古い takumar レンズでも屋内は適正露出なのでこの手の傷にはあまり記憶がない高速シャッター側が遅いのだろう。(たまたまかもだけど端子の腐食等がなければ、半導体素子であるセレン光電池自体はそうそう劣化しないはずだし。

(2019/04/11 夜)いろいろ動作を試してみるが、やはりまだシャッター羽根に粘りがあるような挙動。本当はシャッター羽根までバラしたいところだけど、[[こちら|http://supreme.way-nifty.com/turismo/2006/06/minolta_himatic_e4ce.html]]を読んだ感じではちょっと癖のあるシャッタユニットのようなので止めておこう。(実際確認してみると、上記リンク先に書かれているように、シャッタ羽根を分解するにはシャッタユニット側から伸びたシャフトに刺さったピン 3本を抜かないと駄目だけど、そのピンを抜くのが難しい。何というか整備性が悪いなぁ、)ベンジンとボロン(鍵穴のクスリ)を追加で買っておいたので後日使って試してみることにするかなぁ。ワインも飲んで少し酔ってるし、のんびりのんびり。 {{attach_view('Hi-Matic_sample1.jpg')}}

(2019/04/13 朝)土曜日の朝、洗濯物をしている間にベンジンで掃除してみる。いくらか動きが改善したような。。。うーん、まだだなぁ。 {{attach_view('Hi-Matic_sample2.jpg')}}

(2019/04/14 夜)やはり羽根とそれを動かすユニットの粘りがあるようだったので、洗浄剤をジャブジャブ使ってみる。ようやくいい感じになってきたかも?(ボロンを使うのは奥の手なので、できるだけ避けたい) {{attach_view('Hi-Matic_sample3.jpg')}}

(2019/04/17 夜)ながらく羽根の粘りを疑ってアレコレしていたのだが、辻褄が合わないことが続いたので動作を見直してみた。その結果、シャッターユニット内部のバネが一つ外れていることが動作が不安定な一因だと分かった。(ギヤやカムに隠れていて気付かなかった。)分解当初の写真にはこのバネがかろうじて引っかかっている様子が写っていたので、動作確認しているうちに外れてしまったのだろう。しかもシャッタユニット側の動きが渋いところがあったことも相まって話がややこしくなっていたみたい。シャッタユニット自体を分解して、外れているバネを掛け直す必要がありそう。
このシャッターユニット分解のためにちょっと道具を用意しないといけないので少々時間がかかりそう。急ぐものでもなし、のんびりといこう。
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 {{attach_view('Hi-Matic_5.jpg')}}{{attach_view('Hi-Matic_sample5.jpg')}}

(2019/04/23 夜)シャッターユニットを一部分解して、問題の外れて遊んでいたバネを掛け直す。これでシャッターユニット単体での動きは解決。さらに加えて、底板を外し巻き上げクランプからシャッターユニットを駆動する部分を微調整することにより、クランプレバー動作でシャッターユニットが安定して巻き上げられるように。セレン露出計に当てる光量を加減することで低速側から高速側まで安定してシャッター羽根が動作することを確認。のんびりと修理を楽しんでいたこともあり随分と時間が掛かってしまったが、これで正常な状態に戻すことができた。あとはレンズユニットを組み直し、遮光材を付け、全体的にきれいにしてやればいいだけだ!ゴールはもうすぐだ。 {{attach_view('Hi-Matic_sample6.jpg')}}