SMC PENTAX 1:3.5 35mm
国内初の一眼レフ広角レンズと言われる Takumar 35mm F4 (1957年)の後継として、1959年にリリースされた Auto Takumar 35mm f3.5 がベース。この光学系は優秀だったようでその後も引き続き生産され、1975年には Kマウント化され 1977 年まで製造されたとのこと。
Tessar の前に凹メニスカスレンズを配置した簡単な光学系。こちらによれば、レンジファインダー用の Voigtländer Skoparon 3.5/35 によく似ているという話。(構成は確かに似ているけど、前玉の曲率などが違う気がするし、単純なコピーじゃないと思うけども。)1950年代の広角レンズといえば、むしろ 5枚 Tessar + 凹メスニカスレンズの Angénieux Retrofocus wide angle lensのことをあげるべきだろう。(先の Skaparon やこのレンズも、(広い意味で)Angénieux の Retrofocus 広角レンズの系譜になるんじゃないかなぁ。)
いずれにせよ、Tessar の前に凹レンズを一枚置くだけの簡単な構成のこのレンズは、歴史的に見ても価値があるのではないかと思う。しかも K-1 でアダプタ無しで使えるんだよね。;-)
写してみるとわかるが、実にいい描写。この光学系はとても良いです。(だからというわけではないが、スクリューマウント時代の Super-Multi-Coated Takumar 1:3.5/35 も持っている。)
Keyword(s):[レンズ] [Kマウント]
References:[Lens] [Super-Multi-Coated Takumar 1:3.5/35]