YAMAHA SR400 Final Edition

Single Roadsports

2021年1月21日、ヤマハ発動機のサイトに「SR400 Final Edition」の文字

始まりあれば終わりあり。1978年から43年、SR にもついにピリオドの時が。。。搭載される世界一美しい(個人的主観)エンジンは 1976年の XT500/TT500 から。

 SR_finaledition_engine.jpg 美しいエンジン

XT500 は 1976年発売だから、この Final Edition で 45年目。このエンジン造形の美しさは言うまでもなく、デビュー当時からの数々のレース戦績をみても分かるように素晴らしいエンジンであることは論を俟たない。(有名な話ですが、Cyril Neveu が乗った XT500 はパリダカ 1979 & 1980 連覇してます。他レースでもいろいろ。)そのエンジンをスリムな車体に搭載し、43年間大きくフォルムを変えることなく生産され続けました。

 SR500.jpg かつて乗っていた SR500(2代目)

自転車小僧だった学生時代('80年代)、きっかけは覚えていません(おそらく雑誌?)が、 SR の美しい姿と優れた設計思想に心を射抜かれました。レーサーレプリカ全盛時代、SR はマイナーなバイクでしたが、そんな世間の評価なんて知ったこっちゃありません。一目惚れした SR500 に乗ることを目標に試験場で原付から限定解除まで段階的に免許を取りつつお金を少しずつ貯め、大学院生時代から 10年ほど SR500 (2台)に乗っていました。バイクに乗るきっかけを作ってくれたヤマハ SR。オイル交換や足回りの整備を初めとしてエンジンのオーバーホールまで全て自分で行ったので今でも各パーツの形状や質感を思い出すことができます。

 SR500_piston.jpg ピストン(2台目)

2021年1月 SR400 Final Edition の報を受け(待ち焦がれていた SR500 ではないので少し迷ったものの)2月1日に購入を決断。翌2月2日、行きつけのバイク屋さんでダークグレーカラーを予約。今は 20年の時を跨ぎ 3台目の SR が手に入る日を待つばかり。

その昔、SR500 に比べてショートストロークの SR400 のエンジンは高回転型なので回して面白いという話を聞いていた。 一方 2018年の SR400 復活時の際にエンジントルクのピークを低回転側(3000rpmだったかな)に変えたという話なので、実は今の SR400 は昔の SR500 的な乗り味になっているんじゃないかと想像しているところ。乗るのがただただ楽しみ。長い間に熟成されて、想像もつかないくらい乗りやすく変わっているのだろうなぁ。(とりあえず始動(キック)がとても簡単になっているという話はバイク屋さんから聞いた。)

2021.03.17 夕、納車!ぶち綺麗!

 SR400FinalEdition.jpg

 SR400FinalEdition2.jpg

低速トルクの感じが昔乗っていた SR500 に似てるかな。回転を上げなくても気持ちよく走れる :-) SR はジェントルにスタタタタ、と走るのがいいですね。20年ぶりのはずなのに、昨日も乗っていたような気持ちになるのは何故だろう。

ちょっとポジションを変えた方が楽になりそうなので、これから少しずつ調整していこう。昔、何を交換して調整していたのか、ぽつりぽつり思い出しているところ。(ステップを昔の純正にしたのと、ハンドルバーと、油温計とか、、他にも何かしたような。)

今使ってるツアークロスは基本オフ用でちょっと似合わないので、後日VZ-RAM(MGグレー,61-62cm)を追加購入♪(2021.04.24)

(300km 走行後)まだ慣らし中なので回せないけれど、低回転でのトルクの出方が目茶苦茶気持ち良い。回転を上げるときの排気音も最高ですね。これが噂に聞いたサウンドチューンかぁ、ヘルメットの中でニヤけてしまう。SR のポジションや走行フィーリングを体が覚えていることにちょっと感動しつつ。やはり SR は最高だ!

(1500km 走行後)慣らしということで回転を徐々にあげているが、低回転側のトルクが太い代わりに高回転側が弱い印象は確かにあるかな。とはいえ、回転をうまく合わせて、軽い車体を生かして、ひらりひらりとワインディングを走るとぶち楽しい〜。

よりライディングを楽しむなら足元からと考え、クシタニのガルドシューズ4(26cm)を購入。(このガルドシューズも30年以上続く超ロングセラー、物は違えど良い物は長く愛されますね。)で、やはり購入して大正解でした。操作性に優れたブーツなので、シフトチェンジが楽しい♪

キャブ時代の SR400 は乗ったことがないので直接比較はできないけど、荒い所を削ぎ落としてジェントルになった気がします。美味しい所を残しつつ、昔の SR500 に比べると格段に滑らかさを感じますね。

一つだけ、夏場だからか渋滞にハマると熱ダレしやすくなったかも? 考えてみれば FI 化で燃料が希薄になっている(おかげで燃費はとても良く、およそ 35km/L ほど)ので、熱的に厳しいのかもしれないですね。何か対策(?)を考えたほうがいいかも。 あと、走行後の再始動(いわゆるホットスタート)ですが、真夏は少々(いやかなり)手強い。基本的に目茶苦茶エンジン始動しやすくなっていますが、真夏のホットスタートだけは要注意です。(マニュアルにも書いてあるけど、イグニッション off でデコンプ引いてスロットル全開のまま4〜5回空キック(ゆっくりでいい)した後に、イグニッション ON して再始動するとよい。)

このホットスタートの件ですが一説ではカブらせているのでは?という意見を見かけます。この「カブらせる」が「燃料の過剰供給による点火プラグのカブり」という意味であれば、それは多分違うのではないかと思います。猛暑日の走行後に生じるという状況から考えるとプラグカブりは生じないのではないかと。むしろ、走行中外気でかろうじて冷却できていたものが、停車したことで(風が当たらないから)熱冷却が全く間に合わなくなり、燃焼室や FI ユニットの温度が跳ね上がって燃調不良になるのではないかと推測しています。風の通るところに停めて少し冷却すれば難なくエンジンかかりますし。

SixONy コーティング

知らなかったのですが、ヤマハ発動機が開発し2007年に実用化されたナノ膜コーティング技術 SixONy が SR400(2010年型以降)にも適用されているらしい。そのコーティング技術のおかげで、高熱にさらされる排気管の表面が長い間美しく保たれるらしい。 すばらしい!ここここに興味深い話が書いてあります。

SR400 Final Edition メモ

SRメモ(2021.03.17〜)

Last modified:2022/01/04 23:30:10
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