PENTAX K-3 markIII Monochrome

まさか本当に作っちゃうとは思ってなかった、K3iii ベースのモノクローム専用機。2023年4月発売。

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モノクロ撮影は時々しかしないので手を出すことはないだろうと思っていたのだけれど、いろいろ見ているうちに興味がどんどん膨らみ… 2023年秋の学会@東北大から戻る途中、東京で途中下車し四谷に立ち寄って試写させてもらったのが最後の決め手。その場でトントン拍子(?!)でマットブラックをクレカ決済。 K-3markIII もだけど、この Monochrome 機も PENTAX STATEMENT に則った製品だと思う。良質なファインダーを通じて撮影する過程が実に楽しい。中の人曰く、他社ユーザさんも購入されているとのこと。 それにしても、モノクロ専用機とか、ほんと尖ってるよなぁ〜 ;-) K-1 markiii がどうなるのか、楽しみだ。(待ってますよ!!)

いろいろなものを撮っていて改めて気づく。普段色のある世界を生きている自分にとって、色がない陰影の世界というのは「モノ」の見え方が全く違うのだなと。Monochrome 専用機は、新たな刺激を与えてくれる。

「写真は引き算」と言われるが、色のないモノクロ写真は究極の引き算と言えるのではないだろうか。

陰影の切り取り方を考えながら、遥か昔高校の美術の先生からデッサンの際に「目を細めると濃淡を捉えやすいよ(下記参照)」と教えていただいたことを思い出してみたり。生物の進化の過程で色を獲得したことの意味や、色や光に関わる様々なことに考えを巡らせるのも楽しい。

「目を細めると濃淡を捉えやすい」理由

人の視細胞には、色をとらえる錐体(すいたい)視細胞と、明暗をとらえる桿体(かんたい)視細胞が存在します。桿体細胞に比べ、錐体細胞は感度が低い(つまり光がたくさん必要)ため、目を細め視細胞に届く光を減らせば色を認識しにくくなる、という話。理屈が分かれば簡単な話ですね。 (なお、デッサンで目を細めるのは濃淡を捉えやすくするだけでなく、対象物の細部を曖昧にして概形を捉えやすくするという意味もあったかな。モノクロ撮影とデッサンって、何か通じるところがあるような気がする。)

白黒写真用のフィルタ

モノクロ写真ならこれらのフィルタも用意しないとね。モノクロ用フィルタの効能については、例えば Kenko Tokina のサイト とか見てみるとよく分かります。(子供の頃、何に使うものかもわからないままオモチャにしてたなぁ…)

 filter_Y2_YA2_R2.jpg marumi の Y2, YA2, R2 フィルタ(49mm)

 Konifilter_Y1.jpg こちらは '50年代の Konifilter Y1 (Konica IIA 用)

明暗を捉えるには、目を細めるかわりに、これらのフィルタを通して見てみるというのも有りです。

Last modified:2023/10/10 16:15:20
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